Sunday, February 17, 2019

MobilinkdのTNC

MobilinkdのTNC 2届きました。

http://www.mobilinkd.com/



日本だと、APRSというと、VX-8、FT1D、FT2Dっていう人が多いと思います。

でも、八重洲のハンディ機のGUIって、1990年台のPC-98レベルの操作性。
ファンクションキーで選んで、ガラケーよりも使いづらいキーボード入力。

現代では、APRSdroidを使うのが、一番使いやすい。
メッセージングも、設定も、スマホのGUIで行えます。

APRSdroidは、TCP/IPで直接APRSサーバとの通信もできますが、
・音声モデム(イヤホン端子から)
・bluetoothのTNC
・USBのTNC
これらも使えます。

MobilinkdのTNC 2は、bluetoothのTNCです。

自分は、TNC2とともに、UV-5Rで使えるkenwoodのコネクタ買いましたが、他には、FT-7900などの後ろにあるDIN端子(パケット端子)のケーブルなども売られています。

たぶん、FT-100DH使うより、FT-7900Hに、MobilinkdのTNC 2にスマホでAPRSdroid使うほうのが、圧倒的に使いやすいです。

APRSdroidのいいところは、受信したパケットをgoogle mapにプロットできること。
FTM-400DHが、受信APRSパケットを、カラーディスプレイに表示したところで、糞の役にも立たない。方角が矢印で出るだけじゃ、、、、 結局、地図にプロットしないと、APRSは無意味です。

モバイルで、APRS実用にするには、APRSdroidが、唯一だと思います。

なお、パソコンは、Windowsなら、AGWTracker、Linuxなら、Xastirが良いです。

多くの人は、VX-8でパケット出して、aprs.fiで見るだけ、っていう人ばかりだと思いますが、やっぱりAPRSやるなら、電波で、受信したデータを直接地図にプロットしたいところです。

本来なら、携帯が圏外の山中などで、位置データを地図にプロットするようなのが、ほんとのAPRSの使いみちだと思います。

UV-5Rに、TNC2をつないで、スマホのAPRSdroidで、bluetooth KISS TNCとしてTNC 2繋げば、APRS送受信可能になります。

・144.66MHz
・UV-5Rは、ボリューム半分くらい
・スケルチ オープン (スケルチ開くのが遅いため)

この設定で、間違いなく、うまくいきます。

UV-5RとTNC2なら1万円以下で、けっこう使えるAPRS環境が手に入ります。

なお、Xastirから、TNC2にbluetoothにつなげば、たぶんI-Gateもできるはずです。なので、固定局でも使えます。

現状、UV-5R+TNC2+APRSdroidでは、コスパも性能も最強だと思います。






Sunday, February 10, 2019

APRS 51 (BH4TDV)

APRS 51 (BH4TDV)

これは、最近aliexpressで見かける、オールインワン I-Gateです。


1Wの144MHz送受信モジュールと、WIFI内蔵です。

中華のAPRSというと、AVRT5というGPS&TX/RX内蔵の製品がebayなどによく出ています。AVRT5は、APRSのビーコン送信専用の「小型ハンディ機」といった感じです。AVRT5は、数年前から発売されていて、eham reviewなどで英語圏のレビューもけっこう出ています。AVRT5は、ソフト面でわかりにくいという声もあるようですが、概ね好評のようです。

一方、このAPRS 51 (BH4TDV)は、AVRT5ほどの歴史はなく、出たばかりという印象です。TX/RX&WiFi内蔵の中華APRS商品は、まだ珍しいです。

結論を先にいうと、APRS 51 (BH4TDV)は、けっこうよくできている感じです。

ただ、欠点としては、APRS 51 (BH4TDV)は、設定はシリアルのコマンド手打ちです。
購入すると、本体+USB/シリアル変換デバイスが、マニュアルなしで送りつけられてきます。そもそも販売サイトの英語も、機械翻訳っぽい怪しいものです。

USB/シリアル変換デバイス
 

マニュアルは無いですが、ネット上を探すと同様の中華デバイスについて、英語圏のブログなどで情報が見つかります。

設定は、GUIソフトやWEBインターフェースなどはありませんので、USB/シリアル変換デバイス経由でシリアル接続し、ATコマンドを入力して設定を行います。

まず、本体にUSB/シリアル変換デバイスをAPRS 51に挿して、USBをパソコンにつなぎます。これでAPRS 51がWindowsから認識されるはずです。COMポートの番号をデバイスマネージャーで確認して、そのシリアルポートに対して、シリアル通信することで設定を行うことができます。

シリアル通信ですので、puttyやTeraTermでもできるはずですが、
たぶん、キャリッジリターンとかの設定の問題なのか、puttyではうまくいかず。Termiteというフリーソフトを使ったところうまくいきました。


Terminteを使ってAPRS 51に接続することができたら、ATコマンドを入力して設定を行います。

自分の設定内容は、こんな感じです。

AT+HELP=1
AT+DEMO=U
AT+DEMO=V
AT+CPUID=?
AT+CALL=7N3RLX
AT+SSID=8
AT+DMOSETVOLUME=5
AT+DMOSETMIC=5,0
AT+TX=ON
AT+UPLOAD=ON
AT+LOGO=ON
AT+WIFI=ON
AT+TIME=600
AT+BEACON=2,!,3449.74N,/,13900.72E,#,Nitto Amagi Highland Digi & I-Gate 144.66MHz 1200bps

AT+CIPSTART="TCP","aprsjp.net",14580

AT+CWJAP="izu2","12345678"

AT+DMOSETGROUP=1,144.6600,144.6600,0,1,0,0
AT+PATH1_NAME=WIDE1
AT+PATH1_COUNT=1
AT+PATH2_NAME=WIDE2
AT+PATH2_COUNT=1
AT+DIGI1_NAME=WIDE1
AT+DIGI1=ON
AT+DIGI2_NAME=WIDE2
AT+DIGI2=ON
AT+CODE=123456

赤字にした部分(コールサインと、ビーコン設定と、日本のAPRSサーバーと、WIFIパスワードと、周波数の設定)は、設定する必要があります。それ以外は、基本的にはデフォルトでいいはずです。

緯度経度は、十進数と60進数(時、分、秒)の表記の違いにご注意ください。下記のようなサイトで、変換できます。
https://www.latlong.net/degrees-minutes-seconds-to-decimal-degrees

設定した後、Micro USBに給電すると、いきなり、Digi & I-Gateとして動作します。
APRS 51は、TX/RXですので、Digipeatも可能。アンテナは、普通のSMAです。逆コネではありません。パケットだすと、ちゃんとAPRSにアップされていました。

結論、9000円で、オールインワンのI-Gateは、さすがに、これ以外に選択肢ないです。1Wなので、広域カバーの基地局には向きませんが、イベントの時などに、エリアをカバーする仮設I-Gateとかにするのには、FBと思われます。



AVRT5 (格安、APRSトラッカー)

aliexpressとか見ている人なら、ご存知だと思いますが、
最近、中華のAPRSグッズが増えています。


AVRT5という、1W出力の、144MHzリグ&TNC&GPS内蔵のAPRSトラッカーです。
お値段、1万円程度。

スペックは、こんな感じ。

AVRT5
Specification
GPS
Built-in SIRF4 GPS module and antenna
RF Module
VHF Frequency Seting 1Watt
RF Antenna
Handset Booster Antenna
Memory
Support 4G TF card(optional)
Thermometer
18B20 Sensor
MCU SCM
Mega64 Industrial
Output
USB
Bluetooth
Bluetooth 2.0(9600bps)
Buzzer
Beeper(can be turned off)
Decoding function
Decoder chip of CML Inc.
Battery Capacity
3,300 mAh
Button
One button of Power On/Off and TX
Interface Extension
PCB 3 Analog Interface
LED
Highlight Dual LED Indicator (Blue)

結論。
けっこういいです。

中華には珍しく、A4 1枚の簡単な説明書が入っていました。
そのURLから、ソフトをダウンロードして簡単に設定できました。

アプリは、こんな感じ。


付属のUSB-Serialコンバーター内蔵ケーブルで、お尻の、Mini-USBにつないで、
上記のソフト(実態は単なる、シリアルデータ転送ソフト)で、
コールサインなどを設定すれば、すぐに動きます。



操作は簡単、
電源長押しで、ON/OFF
あとは、トラッカーとしてAPRSパケットを設定感覚で送信してくれます。
ボタン短押しで、手動送信も可。



アンテナコネクタは、UV-5Rと同じ、SMAの逆コネ。
1Wなので、APRSのI-Gateが近所に無いと、なかなか拾ってもらえません。

なので、これは、自宅にI-Gateを自前運用している人が、近所のお散歩で使うと、よい感じです。

また、AVRT5は、bluetooth内蔵なので、APRSdroidで使えます。

・bluetoothのペアリングをする(パスワード1234)
・TNC (Kiss)
・BT-TNCデバイス選択で、AVRT5を選択。

これで、パケットの送受信が可能になります。

APRSdroidを使う場合は、上記の設定は全く不要です。
なぜなら、GPS測位とKISSで送信内容の制御は、すべてスマホ側で行われるからです。

なので、めんどくさい人は、AVRT5をAPRSdroid専用にするのもアリですね。
それなら、設定は、bleutoothのペアリングと、APRSdroidの操作だけです。

これだと、スマホの、google map上に、受信パケットも表示されるし、メッセージングも可能です。

ちなみに、APRSdroidで、もうちょいパワー出したい人には、
byonicsのMTT4BT-40 がオススメです。
モービルで40WのAPRS運用が簡単にできます。



または、MobilinkdのTNCもオススメです。
これは、ハンディ機に縛って使う、bluetoothつきTNCです。
http://www.mobilinkd.com


Mobilinkdは、UV-5Rチャイナ系、八重洲系(VX-3~VX8)、アイコム系などの各種ケーブルあるので簡単です。
あと、FT-7900/8800/8900や、FT-817/857/897の裏にあるミニDINのケーブルもあるので、
モービル機で、APRSdroid使った、パケット運用もできます。

MobilinkdのTNCは、単体では、GPS内蔵しておらず、bluetoothで、APRSdroid専用です。

受信パケットを地図にプロットするなら、google map一択の状態です。
したがって、登山中に、受信パケットを地図プロットしたり、メッセージングするなら、bluetoothでAPRSdroidするのが、現実的。

FT-1D、FT-2D, FTM-400DHとかでも、APRSメッセージングできますけど、
インターフェースが、1980年代なら、、許されるっていうレベルのGUIですよね。
八重洲の人には申し訳ないけど。

FT-1D持って登山していると、APRSでメッセージくれたりする人いますけど、
返答できないですよね。
あの、ポケットベル時代並の、FT-1Dのキーボードで、アルファベットで返信って、
1980年代の女子高生でもギブアップだと思います。

APRSdroidをbluetoothで使えば、携帯圏外でSMS感覚で、APRSのメッセージング可能です。


下記は、byonicsについて説明。
TinyTrakは、10年前ぐらいにブームになったことあるので、ご存知の方も多いかもしれないです。
byonicsは、TinyTrak3以降、いろいろ新機種でていて、下記の2つが、結構いい感じです。
主には、FOXハンティングとか、バルーンの追跡のためのグッズが多い感じです。
普通の登山やモービルのAPRS遊び用もいろいろあります。

APRSのために、FTM-400DH買うより、下記のbyonicsのが良いですね。
シリアルでコマンド打つのは、MS-DOS時代の人には、設定は、慣れれば楽なので、自分は、byonicsは、好きですね。

byonicsのAIOだと10Wです。(bluetoothとかなしで、TXオンリーのトラッカー。APRSdroid不可。) 登山で、パケット送信するだけなら、これが簡単かも。
https://www.byonics.com/aio


モービルなら、byonicsのMicroTrak RTG 50 なら、シガーライターにつなぐだけで50W出ます。(これもbluetoothなしなので、送信オンリー。APRSdroidできません)
https://www.byonics.com/rtg



結論としては、現状だと、下記が結論です。

・超軽量だけど、1W。 AVRT5 ( + APRS droid、なしでも可)
・8W出したい UV-5R + Mobilinkd + APRS droid
・モービルで、パワー出したい  byonicsのMTT4BT-40  ( + APRS droid、なしでも可)
  または、 FT-7900 + Mobilinkd + APRS droid

FT-2Dとか、要らないです。(C4FMに価値を見出す人はFT-2DもOKですけど)

なお、中華と比べると、byonicsやMobilinkdは、アメリカ人なので、英語ドキュメントは完璧です。あと、アメリカ人のハムがやっている会社のほうが、ドライバ等でトラブル起こしたり、突然サポートが消えたり、アプリダウンロードサイトが消えたり、ということがないです。中華は、よくあります。

あと、中華は、良いものはあるけど、どれが本物、本家なのかまったくわからない、中華は、パクリのパクリのパクリとかが、複雑に乱立しています。

中華は、ハードウェアはいいのですが、ドキュメントが中国語。更に、今後のソフトの安定供給が心配です。

中華は、UV-5Rシリーズは、すでにクラシックの域に到達していると感じますが、
HFは、X1Mの例もあるし、まだまだ中華は、博打要素が強いです。

・中国語
・ドライバ
・今後のソフトの安定供給

これが中華の問題ですね。ハードそのものは、良いのですが。

1万円程度のAPRSのオモチャなら、人柱になっても、まあいいか、というレベルです。

結論として、AVRT5は、「当たり」でした。
特にAPRSdroidと使うなら、かなり良いです。
(FT-2Dにbluetooth無いですからね。。)

これからの中華の発展に期待。



Radar Box ADS-B FlightStick

1090MHzのADS-Bの受信をやりたいと思っていたんですが、
RTL-SDRでやるのは、dump 1090でやる方法は、1回トライして挫折しました。
うまくいきませんでした。

radarbox24という、たぶん、Flightradar24の二匹目のどじょう狙いのサービスが、
1090MHzのプリアンプ&フィルタつきドングル9 ドル95セントで販売始めました。

https://www.radarbox24.com/store
AirNav RadarBox FlightStick - Advanced USB ADS-B Receiver

https://www.radarbox24.com/raspberry-pi/guide

早速購入。
2本購入して、日本までの送料こみで、3000円以下の激安。

Order summary

AirNav RadarBox FlightStick - Advanced USB ADS-B Receiver × 2
$19.90
Subtotal
$19.90
Shipping
$6.99
Total
$26.89 USD

10日程度で到着。

インストールも激簡単でした。

ラズビアン・ライトをインストールした、Raspberry Piに、コマンドを2つ打ち込むだけで、
あっという間に、インストール完了&動き出します。
デーモン起動の設定までやってくれる親切さ。

radarbox24のアカウントを作って、
上記ガイドの一番下の、CLAIM YOUR RASPBERRY PIを押して、
ラズパイにインストールしたときに自動生成した、乱数?ハッシュ?みたいのを、
コピペすると、アカウントにラズパイが紐づけされます。

FEEDERとして登録されると、1ヶ月39ドルの
ビジネスアカウントと同等のサービスが受けられるらしいです。


RTL-SDRとdirewolfで、APRSのi-Gateを作るより、よっぽど簡単です。
何しろ、コマンド2つ打って、サイトに登録するだけ。

ちなみに、自分がフィードしたデータは、下記で見れます。

設備は、超ショボいです。
マグネット基台の144/430のホイップを、テレビ分配器(共用器)で
APRSのi-Gateと共用しています。

ただし、aliexpressなどに、1090MHzのアクティブアンテナがけっこう安価で出ているので、
いずれそういうのにステップアップします。

さすがに、144/430のホイップじゃ、まったく共振していないですからね。。。

現在の設備は、こんな感じです。


左のボックスが、受信アンプです。
これを、テレビの分配器で分配して、
APRS用のラズパイ(青色)の3つのRTL SDRドングルと、
radarbox24用のラズパイ(白色)のRadar Box Flight Stick(黄緑)に、
入力しています。

超いいかげんな設備です。

ちなみにAPRS用のラズパイは、
144.66MHz
144.64MHz
あと1本が、SDR Sharpで、ラジオとか聞いたりしてます。
もちろん、アマチュアバンドのワッチもできます。

radar box 24は、ドングルが格安で、
しかも、インストールが激簡単なので、おすすめです。

私企業に対してボランティアするっていうのが、微妙ですけど、
APRS的なことが好きな人には、オススメ。